スカラシップという入試方法をご存知ですか?聞き慣れない方も多いのではないでしょうか。
私は娘が大学受験するまで知りませんでした。
娘の大学受験を機会に調べたスカラシップ入試について記事にしてみました。
どうぞ参考になさってください。
目次
スカラシップ入試とはどのような試験方法か
スカラシップ入試とは、各大学が優秀な成績で合格した者を「特待生」とし、入学金の免除、または学費の免除や減免をする「奨学金制度」です。
公的な奨学金は、卒業後に分割で返金義務のある貸与型が多いです。
しかし、スカラシップ入試は貸与型ではなく、返却義務のない「給付型」になります。
近年このような「給付型奨学金制度」を設けている大学が多くなってきました。
経済的・金銭的な理由で進学をあきらめてしまう前に、このようなスカラシップ入試(給付型奨学金制度)を実施している大学を積極的に探してみるとよいでしょう。
給付額・募集人数・実施時期などの詳細は、各大学のホームページ・パンフレット等を参照するのが一番信頼がおける情報です。
早い時期であれば、オープンスクールに行き、詳細を聞いてみるのも一つの方法です。
スカラシップ入試に加え、一般受験においての「特待生制度」なども一緒に見ておくと良いのではないでしょうか。
スカラシップ 給付型奨学金制度(一例)
Aパターン | Bパターン | Cパターン |
最大4年間(薬学部6年) | 全学科 最大4年間 | 全学科 最大2年間 |
授業料 全額免除 | 授業料 半額免除 | 授業料 半額免除 |
スカラシップ入試の日程
一般入試をする子の最初の試験は「センター試験(2021年以降は大学入学共通テスト)」となる事が多いでしょう。
スカラシップ入試は、年が変わる前、秋口から願書の提出が始まり、12月初旬から中旬に本試験が実施される学校が多いようです。
早いところでは11月に入試が実施される大学もあります。
スカラシップ入試をお考えの子は、夏休み頃から希望の大学の受験項目を良く読み、早めに願書提出の時期と受験日を把握しておきましょう。
スカラシップ入試を利用するメリット
経済面
スカラシップ入試で合格した場合、最長で4年間(医学部6年)の授業料の免除・減免、入学金の免除などがあります。
日本学生支援機構の調べでは、約半数の学生が国などの奨学金を得ながら大学に通っているという結果が出ています。
それだけ家計に大きな負担のある学費ですから、スカラシップ入試で合格を得る事は経済的に大きなメリットと言えるでしょう。
入試の予行練習
スカラシップ入試は、一般入試の前の12月に実施される大学が多いです。
1月、2月の入試本番前の予行練習としてスカラシップ入試を受け、入試の雰囲気を掴み、落ち着いた気持ちで本番の試験に臨めることが期待できます。
スカラシップ入試と同じ大学の一般受験を受ける場合、受験料が割引される事が多いので、入試要項を良く読んで願書を提出しましょう。
また、スカラシップ入試合格後、すぐに入学手続きが必要な場合が多いので気をつけましょう。
他大学の合格をとり、スカラシップ入学を辞退をする場合は「入学手続き納入金返還」を定めている大学もありますので、入試要項などをよく確認しておき、無駄のないよう注意が必要です。
合格を確保する
上記で書いたように、スカラシップ受験は一般入試の前に行われます。
学費の免除や減免をする奨学金制度「特待生」の枠に入らなくても、試験の成績が優秀で、募集人数の枠内に入れれば、合格になる大学もあります。
例えば、第2志望以降の大学をスカラシップ入試で合格を確保し、1月2月の本試験で安心して第1志望の大学に望むことができます。
その場合、スカラシップ入試で合格した大学の入学手続きを先にしますので、入学金は返金されない場合が多く気をつけなければなりません。
第一志望をスカラシップ入試で受け合格が取れれば、その後の入試はなくなります。
志望校にスカラシップ入試がある場合は、上手く利用するのも一つの手段です。
スカラシップ入試の方法
志望理由書の提出や面接などがある場合
様式は大学によって様々ですが、大学のスカラシップ入試で「志望理由書の提出」や「面接」必要になる場合があります。
最長で4年間(医学部は6年)の学費の免除をするのですから、大学側としては入学してから真面目に勉学に取り組む学生を取りたいのは当然と言えます。
試験の成績が良くても、志望理由書や面接の審査で合否が決まる場合がありますので、その大学を志望する理由や動機、入学して何を学びたいか、将来のビジョンなど、誠意をもって望むことが大切です。
外部試験の有無
こちらも大学によって様々ですが、
例えば、英語試験において「英検」「TOEIC」などのスコアが基準を満たしている場合、筆記試験が免除になる大学もあります。
これは英語に限らず、理系・文系、受ける学部により外部試験の内容が異なりますので、大学のホームページや入試要項をよく読み調べておく必要があります。
まとめ
経済的に余裕の無いご家庭でもスカラシップ入試による「給付型奨学金制度」を使えば、大学進学の道はひらけます。
現実的に大学受験はお金がかかります。
一校受験するにも受験料は約3万~、それを何校も受けたら数十万にはなります。
無事に入学した後でも学用品にお金がかかったり、部活動にお金がかかったりと、経済的負担は多々あります。
こちらではスカラシップ入試をご紹介しましたが、他にも国の奨学金制度など、負担軽減の方法はいろいろとあります。
大学受験を諦めずに皆さん頑張ってください。